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2015'03.23 (Mon)

耳抜きによる圧平衡方法の種類

 耳抜きによる中耳空間の均圧を上手くおこなえば中耳、内耳の圧外傷を予防することができる、水中で水深が変動するごとにこの均圧が必要である。

頻繁に耳抜きをして耳に不快感を感じる前に圧平衡をおこなう。

深度が浅いほど気体の容積変化量が大きいので(ボイルの法則)浅いほど、頻繁に耳抜きを行い必要がある。

耳に損傷を与えないようにあまり力まないで耳抜きを行う。

熟練したダイバーは潜行前にすでに通気の動作を開始しており、簡単に耳抜きができる。

ダイバーの耳管通気について研究したファーマー氏によると潜行を開始して鼓膜の圧力を感じる深度はたかだか0.7mである。

この時、鼓膜に内外圧差も約0.7mで鼓膜と耳小骨は内側に牽引されて耳痛を覚える。

上気道感染症にかかると咽喉や耳管開口部が鬱血して耳抜きがうまくいかなくなる。

鼻炎、アレルギー性鼻炎、喫煙習慣などがあると同じような悪影響がある。

このような状態でダイビングをおこなうのは好ましくない。

*潜水前ダイビング注意ポイント 

潜行前に水面で耳抜きを行う、鼓膜が少しだけ外側に膨らみ、圧平衡ができることが確認することがでる。最初に潜行時に耳抜きを忘れても多少の余裕ができる。

1mほど潜行するごとに耳抜きをおこなう、これは『先取り耳抜き』といって耳に痛みを感じてから耳抜きを行うより楽に耳抜きができる。
どうしても耳抜きができない場合は耳管がロックされた状態となってしまって圧平衡ができないのでそれ以上の潜行は中止する。

これは中耳と咽喉との差圧が大きいために耳管開口部が塞がれているためである。

このような時は少しだけ浮上して耳抜きを繰り返す。

耳抜きができない場合はダイビングを中止する。

足先から潜行すると耳抜きはヘッドファースト潜行よりもずっと楽に行える。

また、片方の耳だけが耳抜きが悪い場合は悪い方の耳を水面に向けておこないと抜けやすくなる。

以下に潜行中の耳抜きのいくつかを紹介する。

バルサルバ法:Valsalva maneuver

この方法は簡単で最もよく使用される。

やり方は鼻をつまんで口を閉じ、ゆっくりと肺から息を送り出す。

こうすることにより咽頭内の空気の圧力が高まり、耳管をとおして中耳内に空気が送り込まれる。

咽喉内に感染源があるとこれも耳管を通して中耳内には入り込み、感染症を引きおこす。

上気道感染症があるときダイビングを避けなければならないもうひとつの理由がここある。

バルサルバ法を行うときは顎を動かしたり、下顎を前に突き出しようにすると耳管の通りが良くなります。

バルサルバ法の欠点は息を吹き込み過ぎると内耳損傷を引き起こす可能性があります。

もうひつつの欠点としてはヘルメット潜水器を装着していると指で鼻をつまめないことです。下記にYoutubeで公開しているバルサルバ法を紹介。


フレンツェル法:Frenzel maneuver

耳管に穏やかに空気を送り込み、耳管を開く方法です。

具体的には鼻をつまみ、唇をマウスピースに蜜着させ、声門を閉じ、舌の後方を軟口蓋(咽頭の奥=上咽頭)に押し当てる方法である。
この動作は口腔と上咽頭に捉えた空気のかたまりが筋肉の収縮により開いている耳管に穏やかに押し込むことができる。

現在、最も安全で確実な方法としてフレンツェル法が良いとされている。

というもの、耳管通気は最小の空気量で中耳腔を外耳道圧(ダイビングでは水圧)に平衡させなければならない。

この耳管通気の空気量は平均 毎秒1.3mlであり、潜行時には浅い深度ほど、ボイルの法則がきいて気体容積の変化がおおきい。

このため、海水から水深 5m までが通気の良し悪しを決めることになる。

下記にYoutubeで公開しているフレンツェル法を紹介。



トインビー法:Toynbee maneuver

鼻をつまんで唾を飲みこむ動作をして耳管を開いて中耳に空気を入れる方法です。

この方法では耳管が一瞬、開きますが少量の空気しか中耳に入り込みません。

バルサルバ法より効果的ではありませんが耳に損傷を与えない方法です。 

*嚥下運動が起こると口蓋帆張筋が収縮して耳管を開く中耳腔産出のガスが耳管を通って外に出る(大気圧環境)上にYoutubeで公開しているトインビー法を紹介。



ヨーング法:Yawning
 *あくびをすると耳管が開放し、鼻腔内の空気が中耳腔の送り込まれることにより耳抜きが 可能となります。空気を無理に送り込まない方法なので、耳管に負担をかけない安全な方法です。

フリーハンド法:(French: béance tubaire volontaire (BTV) )

欠伸をすると自然と時間が開きます。

耳管は唾を飲んだり、欠伸をした時に瞬間(0.3秒)だけ開閉します。

l耳管閉鎖症の訓練

退化している耳管開口部とその周囲、耳管全体、耳管峡部との周囲の神経と連動する筋肉をトレーニングして、意識して耳管を開く訓練をします。

普段使用していない筋肉、神経をはじめは意識して動かすことから始めます。

下記にYoutubeで公開していをBTV法を紹介。





16:36  |  耳抜き  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  ↑Top

2015'03.23 (Mon)

海女の水中メガネ:舳倉メガネ

  
舳倉島の海女さんが使用していた水中メガネが下記の図である。
メガネ部分の両脇に細いパイプを取り付け、それをゴム袋に取りくけている。
深く潜行すると自動的にゴム袋の容積縮小してメガネ内の空気圧と水圧の自動
調整ができるようになっている。
鼻はマスクでカバーされていないので耳抜きが楽にできる。
また、水中で貴重な空気をマスククリアーする為に使用しなくても済む。
まさに合理的な道具であった。
hekura.png

画像出典先:『海女のいる風景』  著者:大崎映晋
16:09  |  ダイビング  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  ↑Top

2015'03.23 (Mon)

マスク・スクイズ

ダイビング用のマスク(水中メガネ)は、鼻から空気を吐いて、マスク内に空気を入れることができるため、潜降中にマスク内が陰圧になることを防ぐことができます。しかし、ダイバーが潜降中、鼻から空気を出すことを忘れていて、マスク内が陰圧になってしまうとマスクス・クイズを起こします。マスク・スクイズを起こすと、眼球結膜の血管が切れて内出血したり、眼瞼やその周囲が腫脹することがあります。


マスク・スクイズによる顔面出血を防ぐには潜行中に水圧と水中マスク内圧を均等にするための水中マスク内に鼻から息を吐けばよい。浮上時には膨張した空気がマスクのシール面から自然と排出される。



mask squeeze


mask squeeze2  

内出血した眼

15:45  |  ダイビング  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  ↑Top

2015'03.23 (Mon)

岡本美鈴さん フリーダイビング レッスン at , セントラルスポーツ宮城G21プール

潜水記録90m達成した日本女子チャンピオン フリーダイバーの岡本美鈴さんによる潜りダイビング 講習会の様子



岡本美鈴さん履歴:

2003年よりフリーダイビング競技を始め、2006年コンスタントウェイト・ウィズフィンで初めて日本記録を樹立。 その後、毎年日本記録を更新し続け、2010年世界大会団体戦にて日本初の金メダル獲得。海洋種目2種目でのアジア記録・日本記録保持者



15:35  |  ダイビング  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  ↑Top

2015'03.11 (Wed)

副鼻腔のスクイズ(圧外傷)

副鼻腔のスクイズ(圧外傷)

副鼻腔は頭蓋骨の底部と前部の中にある空洞部分であるが確かな役割ははっきりしない。
鼻腔へと続いている副鼻腔は大別して4つの部分から構成されている。

1. 頬の部分の骨の中にある上顎洞
2. 頭蓋骨の眼窩のすぐ上の部位にある前頭洞
3. 鼻基底部の薄い骨の中にある篩骨洞
4. 頭蓋骨・中央深部にある蝶形骨洞
副鼻腔は柔らかい血流の豊富な粘液分泌組織で覆われている。粘膜組織は血管から供給されている。
それぞれの副鼻腔は導管と呼ばれる副鼻腔開口部があり、鼻腔へと続いている。
通常は開いており、大気とつながっている。

中耳の乳突洞も同じような構造で中耳につながっている。
副鼻腔の含気容量は約80CCである。
よって、肺に十分な空気を蓄えた状態で潜行し、いつでも咽喉、副鼻腔へ外気圧相当の空気を
送り出す必要がある。


・副鼻腔圧外傷のメカニズム

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ダイビングで潜行しても通常は咽喉と副鼻腔はつながっているので自動的に圧平衡ができる。
しかし、アレルギー、喫煙、気道感染症、抗充血剤点鼻剤等が原因で鬱血が生じ、副鼻腔の導管の閉鎖されることがある。前頭洞の頻度が最も高い傾向があります。

症状としては、リバースブロックを起こした副鼻腔の部位に応じて、前頭部痛、額痛、頬痛が出現します。潜水後の顔面(前頭洞の場合は額部周辺)の違和感・疼痛として感じることもあります。副鼻腔を構成する骨は薄いため、副鼻腔内圧の上昇により空気が
骨の間隙を通り、頬、眼窩、脳に漏れ出ることがあります。空気の流出を疑った場合はCTにて確認します。頬への流出は顔貌を大きく変えることがありますが2週間ほど経過観察すればほぼ改善します。眼窩への流出については予後がさまざまです。脳に空気が漏れ出た気脳症に対しては、脳圧亢進や感染など病状に合わせた治療を行います。高気圧酸素治療は再発の危険性があるため行いません。

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副鼻腔の開口部が閉鎖されると潜行とともに増加する圧力により内壁粘膜質、鬱血がおこり、最終的には出血する、そして浮上時には副鼻腔に閉じ込められた空気が膨張して塞いでいた物質と血液を押し出す。

潜行中に副鼻腔が塞がってしまうと副鼻腔の空気は圧縮されて副鼻腔圧外傷を引き起こす。
空気の体積が縮んだ分は副鼻腔の内壁の粘膜浮腫、組織液、出血によって補われる。

この滲出した組織液、血液は元の体に吸収されるまで数日以上かかるので細菌の繁殖しやすくなり、副鼻腔炎の原因になる。

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治療:

副鼻腔圧外傷は通常、治療しなくても自然に治る、点鼻薬、経口抗充血剤を使用すれば副鼻腔内に出血した血液を早く排出できる。

潜行中に頻繁に耳抜きを行うことにより、副鼻腔に空気を送り込むので副鼻腔外傷の予防になる。

7.歯のスクイズおよびリバースブロック:

充填物や補てつ物(金歯や銀歯)、またはむし歯などがある場合、その歯髄や歯の周囲に空洞があると、潜降時に歯痛を生じることがあります(スクイズ)。スクイズより頻度は少ないものの、リバースブロックを起こすことがあります。潜降時になんとか空洞に入った空気が、なんらかの理由で浮上時に出て行かず、疼痛が出現することで起こります。レントゲンを撮り、空洞を確認して治療します。

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